大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ホホスジタルミについて

フエダイ科のホホスジタルミは、マダラタルミとよく似ているために混同されていた。マダラタルミの新種記載は1775年で、ホホスジタルミは1931年。 ホホスジタルミとマダラタルミ(コモド) しかし日本では研究が遅れていて、80年代終りまでホホスジタルミは…

ソープフィッシュといわれる魚

「ソープフィッシュ」と呼ばれる魚がいる。ハタ科のルリハタ、ヌノサラシ、アゴハタ、キハッソクの4種。「ソープフィッシュ」といわれるワケは、刺激を受けると皮膚から粘液を分泌して泡立つからだ。 ルリハタ(式根島) 粘液は皮膚毒で、泡立った海水に他の…

あの写真が教科書に

昨日、出版社「東京書籍」から宅配便が届いた。待望の英語の教科書で「All Aboard!」。ミステリーサークルとアマミホシゾラの写真が使われたのだ。 教科書ときっかけとなった写真絵本 話があったのは一昨年の秋。東京書籍の担当者から、2018年春より使用する…

サンゴの白化について

10日ほど前、和歌山県田辺湾のサンゴが壊滅状態というニュースが流れた。付近は吉野熊野国立公園に編入された関係で、昨年12月より環境省が地元ダイバーの協力を得てモニタリング調査を行い、ほとんどのサンゴが死滅していることが判明した。 田辺湾の白化し…

ウメイロモドキの近似種

サンゴ礁の海に潜っていて、ウメイロモドキが通り過ぎるとうれしくなる。色合いがいかにも南海の魚という感じで、爽快な気分になるからだ。 ウメイロモドキ(座間味) ウメイロモドキによく似た魚にユメウメイロ、ウメイロ、イエローバックフュージラーがい…

サバ缶の怪

「サバ」といわれている魚はマサバ、ゴマサバ、タイセイヨウサバ(サバ科サバ属)の3種。マグロやカツオもサバ科だが、属が異なる。タイセイヨウサバは「ノルウェ―サバ」とも呼ばれ、背中の縞模様が太くてハッキリしているのが特徴。 ゴマサバ(伊豆大島) …

新たなプチミステリーサークル!?

いよいよアマミホシゾラフグの繁殖期だ。そう、ミステリーサークルが見られるシーズン。ミステリーサークルは産卵床で、魚類の中ではアマミホシゾラフグのものが一番きれいで形もよい。 別々のオスがつくったミステリーサークル しかも別のオスがつくっても…

MDフェア2018開催

今年もマリンダイビングフェアがサンシャインで開催された。国内や海外のダイビングサービスの方々がやって来るので、お会いできるのを楽しみにしている。 マリンダイビングフェア会場受付 今年は高知県の柏島が、島のダイビングサービス合同で出展していた…

タツノイトコとは

ヨウジウオ科はヨウジウオ亜科とタツノオトシゴ亜科に分かれている。前者は細長い体型で尾ビレがあり、浮遊するタイプと海底を這うタイプがいる。後者は尾ビレがなく、尾部でものに巻きつく習性がある。 タツノイトコ(東伊豆・富戸) ヨウジウオ類とタツノ…