大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

2017-08-01から1ヶ月間の記事一覧

好きな魚の写真は…(その2)

ヤギの仲間はあまり研究が進んでいないため、種名がわからないものが多い。 ヤギの仲間とシンジュタマガシラ それでもいろいろな形や色があって魅力的な被写体だ。ヤギの仲間には、魚が居ついていることがよくある。 撮影場所はラジャアンパット サンゴの上…

好きな魚の写真は…(その1)

ダイビングを始めたころ、無脊椎動物に関心を持った。イソバナ、ウミトサカ、ヤギ、カイメン、サンゴなどで、どうしてこのような動物がいるのか不思議でしかたなかった。 カイメンの中に(コモド) フラッシュを当てると鮮やかなものが多いので、以来よく魚…

オウギチョウチョウウオの意外な生態

オウギチョウチョウウオは、アフリカ東岸から中部太平洋に至る広い範囲に分布している。しかし、日本ではあまりお目にかかれない。沖縄あたりが北限だからだろう。 オウギチョウと分布図(コモド) 80年代はしょっちゅう座間味に行っていたのだが、会えない…

クログチニザの擬態について

ニザダイ科のクログチニザは藻食性で、全長約25cmになる。西部太平洋から中部太平洋にかけてのサンゴ礁域に生息する。 クログチニザの成魚(奄美) どの海でもよく出会うので、種として繁栄しているのだろう。その理由は、幼魚期に擬態するからと考えられて…

セジロとスカンク

世界に約26種いるクマノミ類の中で、よく似た種もかなり多い。そこでセジロクマノミとスカンクアネモネフィッシュを比較してみたい。 セジロクマノミとその分布(座間味) セジロクマノミの体色は黄色がかったオレンジで、白帯が口から背中を通って尾ビレあ…

最近届いた本

このところいろいろな本が送られてきた。その1冊がかねてより話があった、写真絵本の中国版だ。 中国版の写真絵本 昨年春に出版した『うまれたよ!クマノミ』(岩崎書店)がそれで、中国版はやや版が小さい。カバーもハードではなくソフトなので、全体的に薄…

併泳するカスミアジの若魚

カスミアジは成魚になると単独ないしは数尾のグループで行動するようになる。小魚が群れている場所にやってきてハンティングする。 オジサンとカスミアジ しかし、全長約20cm未満の若魚は、他の魚と行動を共にすることがよくある。特にヒメジ類やベラ類と一…

暑中お見舞い!

ということで、涼しくなるような写真を集めてみた。 コバンアジ(座間味) ビーチの浅瀬に現れたコバンアジ。水面の波が海底に模様を描いていた。 ウスコモンサンゴ(座間味、'93年) 座間味の安慶名敷島(アゲナシク)のそば、水深2~3mのところにウスコモ…

海外のネムリブカ

日本のネムリブカが岩穴などの暗がりにいるのに対し、海外ではわりあい開けたところに着底していることが多い。 開けたガレ場にいる(ラジャアンパット) 思い出してみても、岩穴などにいるところを見た覚えがない。 岩のそばの砂地に(ニューカレドニア) …

ニッポンのネムリブカ

ネムリブカは海底でじっとしていることが多いため、その名がある。全長は約150cmで、サメ類としては小型の部類になる。 確かに眠っている(座間味) 通常サメは泳ぎ回ることによって呼吸ができるわけだが、ネムリブカなどのような動かないサメは、噴水孔とい…